独身者と既婚者の「住まい」について語ってみる

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時々、同業者の人や工務店・ハウスメーカーの人と「住まい」というモノについて話をすることがあります。たいていは私が独身であるという話から、一人暮らしか実家暮らしか、賃貸か持家かみたいな話になることが多いんですけど、今回はそういった会話の中で私が感じた「住まい」というモノに関して、独身者、既婚者という2つに分けてまとめてみました。

ちなみに、私は、今は親と一緒に実家で暮らしていますが、以前は実家から離れた場所で働いていましたので、賃貸で一人暮らしをしていることが多かったです。

賃貸か持ち家かという話題は、リアルでも時々荒れる話題です。今回の内容はあくまで私、そして私の周囲の人間の考えであり、唯一絶対の正解というわけではありません。あくまで参考意見としてお考えください。

独身の人は基本実家がベスト

独身の人は、家から職場に通える状況にあるのならば、実家で暮らすというのを基本スタンスとして考えた方がいいです。実家からの距離がとても遠いとかパートナーと一緒に暮らすとかでない限り、ただ漠然と賃貸物件でひとり暮らしするのは金の無駄。いい年した大人が実家暮らししてたら、世間体が悪いとか関係ないです。

経験したことがある人ならわかると思うんですが、ひとり暮らしって家賃だけでなく、電気代、ガス代、水道代、ネット代、その他出ていくお金は本当に多いです。収入が多い人や家賃手当が十分に出る人ならともかく、そうでない人は無駄の極みです。

若い人はひとり暮らしする価値あり

ただ、若い人で、結婚を考えている人がいるけど、今までひとり暮らしをろくにしたことがないから、結婚前にある程度の社会経験を積みたいとか、生活力を上げたいという人はひとり暮らしを考えてもいいと思います。むしろ、一人暮らしをするべきです。

実家暮らしをしている時は親がやってくれていた事を全部自分でやらないといけないので大変。それでも、得るものは多いと思います。しかし、その場合でも給料や家賃手当の有無にもよりますが、貯金を100万円くらいは用意しておいた方がいいです。ひとり暮らしの時ほど貯金できなくなりますから。

中年世代以降は貯蓄重視

中年以降の独身の人で、パートナーもいない、結婚する予定のないという人は実家暮らしで十分ですよ。ほとんどの方はそのまま生涯独身コースだと思いますので、浮いたお金は道楽に使ったりせずにきちんと貯金して、一人で生きる残りの人生に備えましょう。収入があまり多くない人は特に。

独身で実家暮らしをする時の注意点

実家暮らしをする時の注意点があります。それは、若い時と違って、自分が年を取っている分、親も確実に年老いているので、家の雑事はできる限り手伝うという意識が必要だということ。家にお金を入れていればいいだろうという考え方ではダメですね。

そして、実家が持ち家ならともかく、賃貸の場合は貯めたお金で家を買いましょう。安い中古でも全然いいと思います。いつまで住めるかわからない賃貸住宅に住み続けるのはリスクがあります。実家が持ち家でも兄弟姉妹がいる場合も注意が必要です。両親とも亡くなった場合、他の兄弟たちが実家を処分して財産を分けようという話を持ち出してくる可能性があります。貯金があれば、兄弟姉妹に相続分の金額を渡して、自分はそのまま実家に住み続けるという選択肢が取れますが、お金が無いと家を処分して思いがけず賃貸暮らしになる可能性があります。

既婚者はできるだけ早く持ち家を

次は既婚者の人ですが、以下のパターンがあると思います。

  1. どちらかの親と同居する
  2. 家賃はかかりませんが、全くお金を入れないということは現実的ではありませんし、気疲れして窮屈な生活になる可能性も大いにあります。子育てを親に手伝ってもらいたいから近くに住むのはいいけど、親と同居はちょっと遠慮したいという人は多いですね。

  3. 無料で入居できる社宅や寮に住む
  4. ある程度、規模の大きい企業や組織のみになりますが、家賃負担なしの社宅や寮がある場合、家賃ゼロで生活できます。ただ、建物一棟がまるっと寮や社宅になっている場合、会社の人間関係や上下関係がプライベートに影響を及ぼすのが嫌という人も意外と多いです。ある程度の制約や条件はありますが、どこに住むか自由に決めることができるようなケースもあるんですが、その場合などは同じ会社の人が住んでいないことを条件に探されている人もいます。

  5. 家賃手当を貰いながら、民間賃貸に住む
  6. 家賃手当が特定の金額、もしくは定められた金額の50%出るケース。公務員だったり、もしくは民間でもある程度の規模の会社であれば、

実際問題、1のケースはなかなか難しいかもしれませんが、うまくやれるなら大いに利用する価値はあると思います。2や3の人は、そのまま制度をうまく利用すれば、手当が無い人よりも遥かに貯金しやすいです。そして、頭金と諸費用が貯まった頃に住宅を購入すると良いと思います。

でも、実際にはこれらに該当しないような人の方が多いと思うんですよ。地方の中小零細企業では特に。ゆえに賃貸か持家かという話になるわけですよね。

親とは同居できない、寮や社宅もなく、家賃手当も出ない。個人的にそういった人は、賃貸住宅に住み続けるのではなく、さっさと家を購入した方がいいと思います。

そして、どうせ買うなら少しでも早い、若いうちがいいです。住宅ローンの年数も余裕を持って組めますから。これが40代とかで住宅ローンを組むとかなると、長い年数のローンが組みにくくなり、月々の支払いは当然大きくなります。また、健康面で団信の加入できなくなる場合もあります。高齢でも自己資金が十分にあれば問題ないでしょうが、これまで接してきたお客さんを見てると、勤め先や年収に関係なく、今住んでいるところの家賃や生活費、教育費でうまく貯金できてない人が結構多いです。だったら、少しでも早い方が良いですよってことですね。

もちろん、賃貸にも色々とメリットはあります。たとえば、近所に嫌な人がいたとしても、引っ越せば済みますからね。しかし、どれだけ家賃を払っても自分のものにならないというのが、年を取るにつれて大きいデメリットになってきます。会社から家賃手当が出るとか、親戚や知り合いの物件で相場よりも遥かに安い家賃、もしくは無料で入居できるとかでなければ、基本的に金の無駄だと思います。

家を買う時は建物よりも土地を重視

余談ですが、住宅を購入する時は、建物よりも土地を重視した方がいいと思います。建物は時間が経つに連れて価値が下がっていきますけど、良い土地は貴重ですから。周辺道路が極端に狭い物件とかには手を出さない方が良いです。あと、分譲マンションは維持費が高いので、若いうちは購入すべきではありません。よほど安定した高収入がないのであれば。

まとめ

あくまで私の考えであり、正解ではありません。ただ、自分の今の住居について色々と考えるところがある方は参考にされてみてはいかがでしょうか。それと冒頭でも書きましたが、賃貸か持ち家かというのは荒れやすい話題ですので、リアルで話をする時は十分注意することを推奨します。