【いわくつき物件】って本当にある?噂や見分け方等について語ります

今回のお話は、おそらく誰もが一度は見聞きしたことがあるであろう、いわゆる不動産の【いわくつき物件】について少しばかり書いてみようかと思うんですが、思い返すと、私は不動産業界に入ってまだそれほど経験を積んでない頃から、この「いわくつき物件」というモノにやたら縁があったような気がします。

ちなみに具体的なことは書けませんので、先に断っておきます。

「いわくつき物件」とは

さて、「いわくつき物件」とはなんなのか?ここを見ている人にいまさら、説明の必要もないですよね。

いわくつき物件」とは、過去になにかしらの事件や事故があった物件です。「事故物件」もまあ、似たような言葉ですかね。本記事では、その中でも特に、「例のアレ」が出ると思われる「いわくつき」物件について言及しています。

とはいえ、私はその道の専門家ではありませんので、詳細は語りません。ただ、当初何もなかった建物でなにかしらの事件や事故があって「いわくつき」になったケースと、もともとその建物が建っている土地に問題があるケース(たとえば、あるアパートが建築された土地には、かつて一軒家があり、そこで事件があった等)と2種類あるようです。前者の場合は、ニュースになったり話題になったりして知っている人が多いケースもありますが、後者の場合は、昔からその辺りに住んでいる人しか知らないようなこともあり、わかりづらいという点があります。

ちなみに私はどちらのケースの物件もその存在を確認しております。

そもそも、「いわくつき物件」ってホントにあるの?

『過去になにかしらの事件や事故があったのは事実なんだろうけど、出るような「いわくつき物件」みたいなのは本当にあんの?』なんて思う人もいるんじゃないかなと思います。こういった霊的な存在をはなっから全く信じてない人っていますよね。そんなもんいないよって。私自身も霊感ゼロですし、半信半疑です。

ただ、個人的な意見としてこの答えについては、多分あると言えるんじゃないかと思います。

「なんだよ、多分って、はっきりしろよ」って思われるかもしれませんが、なにしろ私は「見えない」んで、あるとは言い切れないんですよ。ただ、退去立会いの時にお客さんから、「ここ出ますよね」とか「子どもたちが見たって言ってました」とか言われることがあるんで、きっとあるんだろうと感じています。

そして、困ったことに、そういう物件はわりとちょくちょくあるわけですね。

「いわくつき物件」は意外と多い

かつて私が賃貸系メインの不動産会社に所属していた時、そんなにたくさんの物件を担当していたわけではなかったのですが、古い物件が多かったからなのか、担当物件の中には「いわくつき(と思われる)物件」はいくつかありました。そして、同業者からも似たような話を聞いたり、そして家主さんからも聞いたことがあります。

私が把握していないものも含めると、知られていないだけで実際には結構な数の「いわくつき物件」があるのではないかなと考えています。しかも、狭い町の話でこんな感じなので、都市部に行けば更に多いんじゃないかなと思います。

「いわくつき」は建物だけじゃない

ところで、「いわくつき物件」というとアパートやマンションの一室だったり、一戸建てを連想する人が多いと思いますが、「いわくつき土地」みたいなのもあります。

例のアレの目撃談が多い地域とか、アレを住人が頻繁に見かける住宅地とかです。特定の建物や一室ではなく、その付近一帯での目撃情報があるケース。

昔、首塚があった場所とか、火葬場だった場所のような「人の死」に深く関わっていた場所を開発して、住宅街にした場合に多いようです。

ある家主さんからは聞いた話では、その人の所有物件ではなく、家主さんの自宅のあるエリアだったんですが、なんでも昔に祟りがあった地域らしく、関係する町内間で、毎年持ち回りで供養祭を実施しているとの話でした。ちなみにその辺りも目撃談が多い地域です。

「いわくつき物件」の見分け方

さて、そういった「いわくつき物件」ですが、できれば関わりたくないですよね。私も、仕事で関わらざるを得ない場合はともかく、基本的に関わりたくありません。では、こういった物件、地域の見分け方ってあるのでしょうか?

地元の人に聞く

やっぱりこれが一番、そして確実です。このマンションが建つ前はここには何があったのか?どういう土地だったのか?住宅地であれば、ここが開発される前は、どんな場所だったのか?

賃貸ならここまでやるのはどうかと思いますけど、不動産を購入する場合は重要だと思います。私なら絶対に調べます。

できれば、その土地に長く住んでいる年配の人に聞けるといいんですが、そんな人が知り合いにいない場合も多いと思うんで、実際にはちょっと難易度高め。まあ、ある程度有名な話なら若い人でも知ってることが多いです。「あの辺ヤバいよね」とか、「あの住宅地は地元に人は買わないよ」みたいな感じで話してくれます。

その場に居続けるのがツラい物件

下見をした時に、すごい圧迫感やプレッシャーを感じて、居ても立ってもいられないような感覚に陥るような物件や土地。違和感を感じるような場合は、やめておいた方がいいです。まあ、これはわかりますよね。

他の部屋の玄関に盛り塩がある

私がかつて担当していた賃貸物件で事故があったとき、同じ物件の他の部屋の住人が一斉に玄関ドアの前に盛り塩を置き始めたことがあります。物件の内覧に行ったときに玄関に盛り塩があったら、注意した方がいいかもしれませんね。

なかなか売れない分譲マンション

価格や立地、日照など、特に条件が悪い物件でもないのに、なぜか販売状況が芳しくない物件には、なにか特別な理由があるかもしれません。そのマンションが建つ前に、そこに何があったのかを調べてみた方がいいと思います。もともと病院が建っていたなんて話もあります。

不動産会社は教えてくれないの?

ここまで読んで、管理している不動産会社は教えてくれないのか?担当の人は教えてくれないのか?って疑問に思われた方もいると思います。

これについては、なかなか難しいところではあります。というのも、そもそも不動産会社(管理会社)なり担当営業がそういう性質の物件であるという事を把握していない場合があります。

実際、私も担当している物件の中にそういう物件があるとは思ってもいませんでしたし、そういう事があるらしいと知ったのは、担当するようになってから随分と経った頃です。ちなみに、昔からいる上司にも確認してみましたが、やはり知らなかった様子。特に、最初に述べた土地に起因するケースの場合はなかなかわからないです。

また、その事実(というか噂)を知ったからと言って、それをそのまま他のお客さんに伝えるというのもできません。なぜなら、自分の目で確認してないのに、「この物件出ますよ」なんて、無責任なことは言えませんよね。過去に事件や事故があったとかなら事前に告知する義務がありますが、そうでないかぎり、出るとか出ないとかそういう事を教えてくれることはないと思います。

まとめ

「いわくつき物件」というものについて、ここまで長々と書いてきた私がこんな風に言うのもなんですが、この手の話ってのは気にしても仕方ない部分はあります。

全体から見れば、「いわくつき物件」の割合なんて微々たるモノですし、そもそも土地に起因する場合は、たとえ建物が新しくても関係ないわけで、たとえば、新築された建物の前の前にその土地で起きた出来事なんて、わかりっこないですから。

ちなみに私は、旅行先で旅館なんかに泊まった時には、夜は灯りを点けたまま寝るヘタレです。