異業種への転職を予定している人の中には、不動産業界ってどうなんだろうと思っている人は多いんじゃないかなと思います。他の業界と比べれば年齢の制限も比較的緩い方で、しかも若ければ未経験でも歓迎みたいな風潮があります。インターネットやチラシでの買主や入居者の募集や、物件の案内といった不動産の仕事について、興味あるって人も結構います。
不動産業界ってブラック?ホワイト?
この疑問に対してズバリ言うと、「一部の超大手不動産会社を除き、結構ブラックな業界である」だと思います。あくまで、個人的な見解ですよ。人によっては、今の会社はキツイけどそれほど人間関係悪くないし、給料も良いからブラックじゃないっていうケースもあるだろうし、給料低いけど、仕事は比較的ラクだし(稀だと思いますが・・・)、人間関係悪くないから働きやすいって人もいると思います。そのあたりは個人の価値観によるので。
ただ、不動産業界全体で見るとやっぱりブラック寄りだと思います。従業員数が100人〜200人の中堅どころの会社でも、9人以下の零細でも、私が働いた感じでは大体似たようなものです。では、なぜそう思うのか、その理由を挙げてみます。
離職率が高い
不動産業界って離職率が高いです。この前、挨拶に行った時に対応してくれた人が次に行った時には辞めていなかった、なんて事がたまにあります。営業だけじゃなくて、事務員さんでもあります。感じが良くてお茶出してくれた事務員さんが次行った時に、もういなかったのを知った時の悲しみときたら・・・。不動産業界の門戸が広いのにもこういう理由があるわけですね。じゃあ、なぜそんなに辞めていくのかという理由が残りの項目になります。
給料が低い
都市圏の方はそれなりの高収入みたいですが、地方の場合は給料低いです。特に賃貸多めの会社の場合は、歩合(インセンティブ・成果報酬)でそれほど稼げないので給料が低くなります。また、歩合の率が低かったり、そもそも歩合自体を採用していない会社もあります。
若い時や独身の時は気にならなくても、結婚を考えたり、経験を積むにつれて、条件の良い不動産屋に移ったり、別の業界に転職する人が出てきます。若い人は、大手の住宅メーカーに転職したりする人もいますね。
残業が多い
基本的に不動産業界は残業が多いです。残業時間は会社や時期によってマチマチですね。よほど忙しくなければ定時で上がるっていう会社もありますし、遅くまで残って仕事している会社もあります。ただ、どの会社も繁忙期は毎日残業という形になりますね。ちなみに残業代はほぼ付かないと思った方が良いと思います。
毎日日付が変わるくらいまで残業するみたいな事じゃないかぎり、この理由だけで辞めていくって人はあまりいないですね。だいたい、この残業の多さと給料面で不満に思う人が多い感じです。
ストレスが溜まる
お客さん相手なので、どうしてもストレスが溜まっちゃうんですね。入居者も大家も買主も売主も、普通の人、常識の通じる人ばかりじゃないですから。
たとえば、管理しているアパートで雨漏りがあって、大家に連絡したけど何もしてくれない。入居者からは雨漏りの件どうなってるの?と苦情があったり、上下階の騒音トラブルの仲裁にあたったり。
あとは、営利企業である以上、程度の差こそあれノルマに追われることもあります。
さいごに
私個人の考えとしては、若くて優秀な人が大手不動産会社を目指すのは良いと思います。または、将来独立や起業を考えている人が中小もしくは零細の不動産屋で働き、経験を積むというのも良いと思います。
ただ、そういうわけでなく、なんとなく不動産業界に足を踏み入れるのは、あんまりオススメしないです。特に、他の選択肢がある若い人。今は、不動産業界以外でも人手不足の業界はありますから、資格などを取って、そういう業界を目指した方が長い目で見たら良いと個人的に思います。